今週のマネジメント 「利益につながる仕事に集中できる組織」に変えられた社長が注目したポイントとは?

 「伊東さんに言われてから、全てイチから見直しました」

今では新店舗の出店を重ねられている、ある社長がおっしゃいました。

 

私がかつて社長に言ったこと

それは

 「社内に、仲間割れが起きない工夫はありますか?」

 

私は「これをやって下さい」などとは言ってないのですが、社長はそのたった1つの質問から「このままではいけない」と危機感を感じて行動を起こされ、今は結果を出し続けられています。

 

企業の業績を上げていきたい社長にとって、大きな足かせとなってしまうのは従業員達の「仲間割れ」です。

 

それは例えば、社内のいじめや対立など。

 

いくつか挙げますと

 ・よく動く人に仕事がふられ、他の人は暇。

 ・気に入らない部下を冷遇

 ・手柄を横取り

 ・部署間、部署内での嫌な仕事の押し付け合い

 ・「対立も仕事のうちの1つ」と言わんばかりに、自身の正当性を上司にアピールしつつ争い続ける

 ・仲裁に社長が必要となってしまう

 ・決着をつけたはずなのに、ギスギス感丸出し。職場の雰囲気が悪いまま。

 

社長はこの仲間割れと、いかに向き合うべきなのか?

 

各社、それぞれ向き合い方に違いはありますが、圧倒的に多く、そして私がとても不思議に思ってしまうケースがあります。

 

 

ここで社長に質問です。

 社内の仲間割れは「発生しない事」なのでしょうか?

 

会社の状態が

 「当社に争いなど無い」

 「まとまっている」

 「皆が和気あいあいと協力し合えている」

と言えるほどであれば、問題無いかもしれません。

 

しかし、本当にそんな仲良し企業が存在するのでしょうか?

 

 

店舗ビジネスには、不本意だが発生してしまう事がいくつかあります。

例えばレジの現金違算です。

 

どの企業も

 ・発生したらこうしなさい。

 ・いくらまでならこう

そんなルールが存在しているからこそ、スムーズに処理ができて通常業務を圧迫しません。

 

多くの企業が「レジ違算は、発生する事」と想定しているからです。

では、もし「レジ違算は、発生しない事」としている企業があったとしたら、どうなるのでしょうか?

 

きっと、こうでしょう。

 「100円あわないとは何事だ」

 「誰がやらかした?」

 「どうしてそうなった?」

 「原因が判明するまで帰るな」

 

 「報告書を提出しなさい」

 「普通にやってれば違算など出ないんだから」

 「出ること自体がおかしい」

 

 「ヤバイ、報告したら自己評価が下がってしまう」

 「何とかならないものか」

 「100円なんだから、自腹しちゃおうか」

 

違算が発生してしまう度に、大騒ぎです。

社員やスタッフ達は「利益につながらない仕事」に必死です。

 

社長から

 「そんな儲からない仕事に時間をかけるな!」

というわけにもいきません。

 

もしそんな事を言ってしまったら

 「レジ違算はいくら出しても、社長が見逃してくれる」

となってしまうかもしれないからです。

 

会社経営者は、起こり得ることは想定しておき、事前に準備を指揮しておく必要があります。

 

伸びている企業は

 「これは運営上、発生しうることではないか?」

そんな不測の事態の想定がなされています。

 

想定していると準備ができます。

準備があると不測の事態が発生する度に、誰もがスムーズに処理ができるようになります。

 

 

会社として「それは起こりうることだ」と、想定がされていないと準備ができません。

準備がされていないと、問題が発生する度に会社の機能がマヒしてしまいます。

 

店舗ビジネス企業の経営者は

 ・人はどんな状態で仲間割れを起こしやすいのか?

 ・何が原因なのか?

 ・どうしたら発生しなくなるのか?
 
 ・仲間割れよりも、逆に協力しあいたくなる組織にできないものか?

 ・今の組織の形に問題があるのではないか?

そんな視点を持ち合わせておくべきです。

 

 

御社はいかがでしょうか?

 「社内に、仲間割れが起きない工夫はありますか?」

仲間割れが表面化する度に、各リーダーが都度都度対応していませんか?

それとも、仲間割れ自体が発生しないような組織ができあがっていますか?