「やっと売上を上げることができました!」
「そうか、よくやったね。お疲れさん」
・・・ところが
「社長、大変です」
「各店の利益が減ってます」
「え? 一体どうして?」
「今まで以上に販促コストを使っているからです」
「・・・何をやってるんだか、まったく!」
「経費をジャブジャブ使えるなら、誰でも売上を上げられるでしょう」
「どうしてそんな基本的な事もわからないんでしょうかね!」
ある社長が怒りを込めておっしゃいました。
「社員は経営者の本心を全くわかっていない」
「伊東さん、利益が重要だという事はどう教育していったらいいものでしょうか?」
「良い方法はあるのでしょうか?」
ここで
「単純に『売上じゃなくて利益を上げろ!』と言えばいいんじゃないの?」
と疑問を持たれる方もいるかもしれませんが
そう簡単に伝えられないのがこの売上と利益の問題です。
軽はずみに伝えてしまいますと
「うちの経営者はがめついな」
と悪い側面からばかり見られて勝手に呆れられたり
もしかしたら
「利益を上げさえすりゃいいんでしょ?」
などと、良からぬ方向性に進まれたりする可能性もあります。
ですから、そうならないような慎重な戦略が必要になってきます。
私は社長に質問をしてみました。
「今までどのような教育をされてきたんですか?」
社長がお応えになった手法は2点。
・数値結果を見て、理解ができていない人に「そうじゃないでしょ」とピンポイントで教育する方法
・定期的な教育プログラムの実施
「社長、もしある社員が「会社はいつもうるさいな~」と右から左に聞き流そうとしてたら気が付いて防ぐことができますか?」
「う~ん、指導者がベテランならわかるかも・・・程度ですかね」
「ということは、どちらの方法も『同じ失敗を繰り返す人が現れる』可能性がありますね」
その点、私がお勧めする方法は
誰もが行動する前に
「いけね、脱線してた」
「計画を練り直そう」
と自ら気が付いて、勝手に修正してくれる仕組みを創る事です。
会社の業績を上げる為にPDCAのサイクル
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)
を行っている企業がありますが
私はチェーン事業ではこれはお勧めしていません。
なぜなら
「Pはいい加減でも、まずはDすればわかるだろう」
などと安易に行動してしまう人が少なからず現れるからです。
「それは確かにありますね~」
「よく聞く言い訳です『頑張ったんですけど、ダメでした』」
「ところが反省もせずにまた同じような失敗を重ねてまた『頑張ったんですけどダメでした』ですよ」
「もう、この言葉は飽きるほど聞いてますよ。ウンザリです」
もちろん誰もがそうなるわけではありません。
中にはPDCAで素晴らしい結果を出せる人もいることでしょう。
但し、気を付けなければいけないのはチェーン事業だという事。
チェーンですから当然、働く人の数が多いです。
よって軽はずみに「Dすればいいや」とよく反省、改善もせずに再び同じ失敗を繰り返してしまう人も多くなってしまいます。
その点、自ら気が付いて、勝手に修正してくれる仕組みは
Pがいい加減だと、Dができない仕様です。
仕組みがうまく構築でき、実装できた企業は
どこも2~3カ月以内に利益は倍増しています。
「倍増とはすごいですね」
「常にコストは、かかる前に軌道修正されているから当たり前といえば当たり前なんですが」
「ただ、逆の見方をすれば『今までとんでもない損をしていた』という事でもあります」
「会社の利益を真剣に考えない人達に、安易なPでDされていたという事です」
「安易なプランで実行されている・・ですか」
「あり得るな~」
チェーン事業は働く人の数が多い分、
安易なプランで実行されているかどうか?
そのチェックも大変です。
チェーン事業の利益を上げていくには
・チェック体制、教育体制に力を入れるのか?
・安易なプランでは実行できない仕組みを創るのか?
その選択によってチェーン事業の利益は大きく変わっていきます。