今週のマネジメント 手を抜く人や、いい加減な人達が減っていった企業の社長はどんな方針を掲げたのか?

お客様から従業員に対して、名指しのクレームが発生。

しかしリーダーの反応は「やってしまった」ではなく、その逆の「待ってました!」

 

なぜなのか?

 

その心理は

 「これをきっかけに、普段から態度に問題があったあの人に厳しく注意できる」

 「ちゃんと反省してもらい、変わってもらいたい」

 

クレームは名指しの為、本人は逃げることができず「何がいけなかったのか?」を渋々リーダーと一緒に話し合うことに。

その結果、一緒に原因が突き止められ、本人からも反省を得ることができたのでした。

 

さて、その後その人の態度はどうなったのか?

 

心を入れ替えて働くようになったのでしょうか?

 

・・・

 

しかし、その後は以前と全く変わらず、問題がある態度のまま。

せっかく反省が得られたのにも関わらず、リーダーの思惑は空振りに終わる事になったのです。

 

 「なぜ、クレームを受けたのにも関わらず、変わろうとしてくれないのか?」

 

かつてはそんな疑問を日々抱いていたある社長は、こうおっしゃいました。

 「当時は、人を変えるにはこういった方法が有効なんじゃないかって思ってました」

 「今、振り返ると一言。『詰めが甘い』ですよね」

 

 

ところで、店舗ビジネスには、他のビジネスから見ると疑問を持たれる面があります。

 

その一つが

 

貴方はこんな経験がありませんか?

店舗を利用した際 「何この店員?」 と疑問を抱いた事。

 

世の中には色々な人がいますので、このような事態を100%防ぐことなどできません。

ただ問題なのは

 「常にそういった態度でいられては困る」

ではないでしょうか。

 

態度に問題がある人であれば、日々の運営の過程において

 「このままではいけないな」

 「変わらなければ」

と思ってもらいたいところですが、それが簡単にできるのであれば苦労しません。

 

その難しさゆえに、企業によっては

 「有効な手段が今のところ無い」

 「保留にしておこう」

となっているところもあるでしょう。

 

そしてある日、お店を利用されたお客様がこう思ってしまうのです。

 「何この店員?」

 

 

そんな店舗ビジネス企業を、外部の人から見れば「それでもやっていけちゃうんだ」「へ~」と思われてしまうかもしれません。

まるで「それが当たり前で、社長もそれを許容しているんでしょ?」と言われんばかりに。

 

しかし実はそうではありません。

多くの社長の本音は「言語道断」です。

たとえたった一人でも、そんな状態であってほしくないものです。

 

そんな店舗ビジネスにおいて、真剣に対策をうった企業があります。

その企業がどうなったのかといいますと、個々の生産性が上がり、収益率はそれまでの倍以上と跳ね上がりました。

 

 何をしたのか?

 

行ったのは社長の方針転換でした。

 「我が社では『そんなんでいいんだ』を撲滅する。」

 「仲間に悪い影響を与えてしまうような行為は徹底的に無くすよう努力しなさい。」

 

つまりこの企業の社長は「怠慢の連鎖こそが自社の最大の敵」とみなしたのです。

 

号令と同時に社長が行ったのは、すでみ自ら創り上げていた仕組みの実装。

負の連鎖自体が発生しないように、誰もが身近な怠慢、手抜き、いい加減を即発見でき、すぐ改善される組織を実現したのでした。

 

さてこの会社の事例ですが、何もびっくりされるような事はやっていません。

一言で言えば 「態度に問題がある人を指導した」 だからです。

他の人から見ますと「へ~」「あっそ」「そんなの当たり前の事じゃないか」と呆れられるほど、とるに足らないレベルのことでしょう。

 

しかし、ここで改めてお尋ねします。

 

問題はここなのです。

企業、組織として、つい放置、保留してしまいがちな問題ときちんと向き合って対策を行い、決着がつけられているか?

 

他の人から見れば「基本中の基本」すぎて興味さえ持たれない事であっても、真剣に向き合えているのかが、とても重要なことなのです。

 

 「普段からの態度に疑問を抱く人が指導されず、放置されている」

はっきり言いますと、そんな企業が業績を上げていけるわけがありません。

 

たとえ問題があるなと思ってしまう人がたった一人であっても、放置すべきではないのです。

 ・会社として向き合えているのか?

 ・社長が問題視して、何とかしようと手をうって、号令を出せているのか?

それができている企業とできていない企業との違いなど、最初は微々たるものです。

しかしそれは年月を重ねるにつれ大きな差となり、できている企業は圧倒的でいられるようになるのです。

 

 

もし貴方が

 「我が組織に、問題がある態度の人は一人もいてほしくない」

そんなお考えだとしたら、

 ・それは実現できていますか?

 ・それとも、後回し、保留にしていますか?